2007年11月09日

自分のカリスマ

ママが勝手にモデル雑誌に応募していたようだ。


かすみは週末になると東京に呼び出され、着せ替え人形のように、服を着替え、髪型も変える。
いい加減だった過去が嘘のように、今はスケジュールにあわせて、移動と撮影を繰り返す。


誌面にしか現れない、謎のモデル「あすか」の生活。


「あすかちゃんが着るだけで、売り切れ続出だよ」


今日の衣装提供、ファランドールの社長は笑った。


カメラマン
「あすかちゃんのその物憂いな目、いいよぉ(*⌒▽⌒*)」


かすみ
「物売り???」


物売りはどんな目をしているのだろう?
ただかすみはママの叶えられなかった夢のために半年だけ、学業に差し障りのないよぅにモデル業にいそしむ。

もう数年も家を空けて、手紙もほとんど書かなければ、家にも帰らない


…そんな親不孝娘のせめてもの孝行。



明るく元気がウリのモデルが多い中、影のある物憂いな表情ばかりのあすかは異例な人気を得ていた。


今日の最後はヘアケア商品の広告写真。


ヌーブラは実に便利だ。
さっさと上着を脱いで、上半身裸で顔に手を添える。


「裸の髪」がモットーらしぃ。


そして、上から大量の雨のような水。



かすみ
「冷てぇけど、雨もしたたるいぃ女か…」


神谷に頼らずとも、自分という魅力でお金が稼げる
…ウリよりきれいな形で。


かすみの心は満たされていた。



あとは高校3年生を無事終えて、O学院大の推薦試験だけ、クリアすればいい。


毎日が忙しくも、楽しかった。


掲載雑誌はすべてママに送って、ポスターも送った。


ママに言えない秘密のあるかすみなりの償い。


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