2007年11月09日

口碑「Rosy」

バラのとげはどうしてあるの?


ある小さな山あいの娘は唯一の家族であった、おじいさんに問いかけた。


「バラの美しさは、誰しもが手をのべる。

ただバラは、本当に愛する者だけにしか、触れさせてはいけない。
自分を守るためにトゲを持つんだよ。

もし触れさせたら…」


「触れさせたら?」


「許しが得られる日まで、バラは咲き続けなければならない。

やがて醜い姿になって、散り果て、枯れていっても、翌年、また再び、同じ形で咲く。

何度も咲き続けて、償い、やがて本当の美しさを得られるのだよ、ロージィ」


「その許しは誰が与えてくれるの?」


「誰かに許しを請うのではない。
自ら許される道を探して見つけだす。

あの山のふもとの湖に、雨が降らなくとも虹が降りる日がある。
もしそれを見たら、償いはすべて終わる。

努力がすべて認められたのだから…」


おじいさんが亡くなり、一人になったロージィはやがて大人になった。
そして美しい女性になった。

ただ一人きりになったロージィは寂しさを抱えていた。
その美しさに誰もが手をのべ、寂しさに手をとったロージィは、やがて償いきれない罪を背負った。


中傷や罪に苦しみ、山のふもとの湖へと自らを沈め、ロージィは命を絶った。


すると晴れ渡った空に虹がかかったという。
そしていつしかその虹はロージィと呼ばれ、その虹を見た人は罪が浄化される…という言い伝えだけが残った。


はるか遠くの国の湖の物語。


※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません