2007年11月06日
戦い
かすみの子供だから、私が育てるの!
公言したありさは、後悔していた…いや、している暇もなかった。
ありさ
「こうちゃん!だめよ、お口に入れちゃ」
ありさは幸祐の口に人差し指を入れて口の中のものを出す。
ありさ
「あ゛ー、お父様が買ってくれた、ブルガリのキーリング」
見事によだれまみれだ。
あぁ!もぅ!
水道で洗っていると後ろが静かになった。
ありさ
「こうちゃん、ねんねかなぁ…
あ゛ー!」
幸祐はおしり拭きをひっぱり出し、また出てきたのをひっぱり出しと、夢中になっていた。
真っ白な雪のようにおしり拭きが散乱している。
かすみは恐ろしい置き土産をくれたもんだ…。
なぜあのとき、跡取りに…て考えたのか。
いや、私がほしかったんだ。
跡取りなんかじゃない。
水野あすかであり、安曇野かすみと私の愛情の形。
裏切られたなんて思いたくなかった。
裏切られるくらいなら、裏切る方がマシ。
お父様の口癖。
それを真似ただけなのに。
大学の勉強なんてとてもできたもんじゃない。
高校を卒業して大学に入ったものの、大学から帰って来たら勉強どころではない毎日。
後期試験はどうなるんだろう…。
後悔は尽きない…泣きそうになりながら、散らされたおしり拭きを片付けているうちに、幸祐はまた消えた。
ありさ
「こうちゃん、もう堪忍して…」
クッションで眠っていた。
かすみそっくりの寝顔。
ありさには、それだけが1日の癒やしだった。
ベッドに移して、片付けたら、机に向かう。
試験まであと2ヵ月。
眠気との戦い。
ありさ
「この4年、こうちゃんを育てて…私は何をしたらいいんだろう」
机には、やっともらった、ありさがおなかにいる頃の母の写真。
ありさ
「お母様…お母様の人生に悔いはなかった?
私に手を下されて…」
幸祐
「ンマ…」
ありさは振り返った。
ベッドからニコニコと見つめる幸祐。
幸祐
「ンマ…マ…」
ありさ
「こうちゃん、今、ママって言った!?」
幸祐
「ンマ…」
幸祐はキャッキャッと声を出して笑った。
ありさはベッドに駆け寄り、幸祐を抱き上げた。
ありさ
「こうちゃん、上手に言えまちたね。
ママ、
私がこうちゃんのママ」
ありさは机の写真たてに振り返る。
ありさ
「お母様、やりたいことが見つかった…
お母様がやり残したこと、必ずやります…」
幸祐
「ンマンマ…キャッキャッ…」
機嫌のいい幸祐を抱いて、自分のベッドに横になる。
ありさ
「私のこうちゃん…
私だけのこうちゃん…」
無邪気な笑顔は幼い日の圭祐に似る。
ありさ
「私、神谷の家を出て、こうちゃんと2人で暮らす。
こうちゃんをお父様みたいな人にさせないから。」
幸祐はありさの顔を見つめながら眠ってしまった。
もう一度、机に戻る。
自由な将来像を初めて描けたありさは、笑顔とペンが止まらなかった。
本当に自由になろう。
かすみと同じ生活をしよう。
愛するこうちゃんと私のために。
公言したありさは、後悔していた…いや、している暇もなかった。
ありさ
「こうちゃん!だめよ、お口に入れちゃ」
ありさは幸祐の口に人差し指を入れて口の中のものを出す。
ありさ
「あ゛ー、お父様が買ってくれた、ブルガリのキーリング」
見事によだれまみれだ。
あぁ!もぅ!
水道で洗っていると後ろが静かになった。
ありさ
「こうちゃん、ねんねかなぁ…
あ゛ー!」
幸祐はおしり拭きをひっぱり出し、また出てきたのをひっぱり出しと、夢中になっていた。
真っ白な雪のようにおしり拭きが散乱している。
かすみは恐ろしい置き土産をくれたもんだ…。
なぜあのとき、跡取りに…て考えたのか。
いや、私がほしかったんだ。
跡取りなんかじゃない。
水野あすかであり、安曇野かすみと私の愛情の形。
裏切られたなんて思いたくなかった。
裏切られるくらいなら、裏切る方がマシ。
お父様の口癖。
それを真似ただけなのに。
大学の勉強なんてとてもできたもんじゃない。
高校を卒業して大学に入ったものの、大学から帰って来たら勉強どころではない毎日。
後期試験はどうなるんだろう…。
後悔は尽きない…泣きそうになりながら、散らされたおしり拭きを片付けているうちに、幸祐はまた消えた。
ありさ
「こうちゃん、もう堪忍して…」
クッションで眠っていた。
かすみそっくりの寝顔。
ありさには、それだけが1日の癒やしだった。
ベッドに移して、片付けたら、机に向かう。
試験まであと2ヵ月。
眠気との戦い。
ありさ
「この4年、こうちゃんを育てて…私は何をしたらいいんだろう」
机には、やっともらった、ありさがおなかにいる頃の母の写真。
ありさ
「お母様…お母様の人生に悔いはなかった?
私に手を下されて…」
幸祐
「ンマ…」
ありさは振り返った。
ベッドからニコニコと見つめる幸祐。
幸祐
「ンマ…マ…」
ありさ
「こうちゃん、今、ママって言った!?」
幸祐
「ンマ…」
幸祐はキャッキャッと声を出して笑った。
ありさはベッドに駆け寄り、幸祐を抱き上げた。
ありさ
「こうちゃん、上手に言えまちたね。
ママ、
私がこうちゃんのママ」
ありさは机の写真たてに振り返る。
ありさ
「お母様、やりたいことが見つかった…
お母様がやり残したこと、必ずやります…」
幸祐
「ンマンマ…キャッキャッ…」
機嫌のいい幸祐を抱いて、自分のベッドに横になる。
ありさ
「私のこうちゃん…
私だけのこうちゃん…」
無邪気な笑顔は幼い日の圭祐に似る。
ありさ
「私、神谷の家を出て、こうちゃんと2人で暮らす。
こうちゃんをお父様みたいな人にさせないから。」
幸祐はありさの顔を見つめながら眠ってしまった。
もう一度、机に戻る。
自由な将来像を初めて描けたありさは、笑顔とペンが止まらなかった。
本当に自由になろう。
かすみと同じ生活をしよう。
愛するこうちゃんと私のために。
Posted by かすみ at 01:21│Comments(0)
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