2007年10月31日

実家2

かすみは目を覚ますと、隣でありさが眠っていた。
きれいな長い髪もクシャクシャになり、腕には包帯が巻かれている。



かすみ
「みよっちゃん、ありさゎ!?」



三好
「大丈夫です、ありさ様はパニックで腕をお切りになりましたが、傷も浅く、今は鎮静剤で眠っています」



かすみ
「なんであんな場所にありさのお母さんを?」



三好
「ありさ様が病院を周り奥様を探し始めたんです…中学生の頃。
でもどこにもいない…
それで疑惑を部屋に向けたのです。
そこで、屋上を作った…」



ありさ
「お母様、お母様…お母さまぁ!!」



ありさは飛び起きた。



ありさ
「まだ、私、生きている」



ありさはわーっと泣き出した。



ありさ
「4人も殺したのよ、私は!」


かすみ
「ありさ、なにバカ言ってるのょ。
お母さんは殺されてなんかない。
お母さんはあなたに意思を伝えて、あなたはそれをしただけ…」



ありさ
「だけど、かなは…」



三好
「お嬢様、大変申し訳ありません…作戦は失敗になりました」



ありさ
「え?!」



三好
「作戦決行の前に、高梨一家は亡くなりました…一家心中です」



ありさ
「一家心中?!」



三好
「高梨が神谷コーポレートを揺すり、自分でネタを作り上げた…
それを知った別雑誌の編集者に揺すられていた。
今週、発行記事で明らかになっています」



三好は雑誌を手渡す。
「自作自演のスクープ・高梨一家の失墜」



パラパラと記事をめくると、加奈子のことも載っていた。
高梨加奈子20歳…
自ら愛人になり、過去に何件もの会社社長を退陣に追いやった魔女…



ありさ
「かな…」



三好
「高校にも在籍してませんでした。
あなたが神谷の娘だから…それだけで高校生のフリをして近づいていた」



ありさは再び布団をかぶって、泣いた。
騙された自分も
かなと過ごした幸せな時間も
初めて出会えた母親も
すべて失った。



かすみ
「ありさ…」


三好
「姫、そっとしておいてください」


布団の中のすすり泣きが、静かな部屋に響く。



かすみも涙をこらえて、布団をかぶった。
ありさはかなを見ていたんだ…



安曇野かすみも
水野あすかも



ありさに愛されてなかった。



涙が止まらなかった。



かすみ
「あたしの愛ゎ届かなかったんだ…」


※このエントリーではブログ管理者の設定により、ブログ管理者に承認されるまでコメントは反映されません