2007年10月30日
実家1
テレビ
「昨夜未明、週刊誌編集長、高梨守さん方から火が出て、木造2階建ての守さん方を全焼。守さん一家の行方がわからず、発見した3人の遺体が守さん夫妻と長女と見て調べています。現場は…」
かすみ
「みよっちゃん、怖いねぇ〜」
三好
「姫、赤ちゃんに聞こえますから、テレビ替えますよ。」
かすみ
「もういらなぃ、音楽聞くから」
取り寄せてもらったS大の演奏会。
8ヶ月の赤ちゃんに届け…て願ぅ。
バタン!
三好
「ありさお嬢様」
髪を振り乱したありさがいる。
ありさ
「かすみちゃん…」
かすみ
「ありさ…」
ありさ
「ごめんなさい!」
かすみ
「どうしちゃったのよ?
あたしは幸せだよ。圭ちゃんの赤ちゃんも8ヶ月!
それからありさに報告があるんだ!
赤ちゃんね、男の子!
これでありさ、自由になれるんだよ〜!」
かすみの声に、ありさは泣き崩れた。
かすみ
「ありさ、どうしちゃったのよ?
お姉ちゃんになるのよ、泣いちゃダメ。」
ありさはそれでも泣き続けている。
かすみ
「久々に一緒のベッドで寝ようよ。
よっこらしょ。」
ありさをベッドに寝かせて、かすみも横になった。
かすみ
「きちんとありさの名前、聞けばよかったね」
ありさ
「ううん、聞かれても、私は神谷とは名乗らなかった…」
かすみ
「ここの屋上、気持ちいいんだよ」
ありさ
「屋上?
圭介にも聞かれたわ。
屋上はなかったわよ、ずっと」
かすみ
「今はあるの。
風が気持ちいいんだ。
みよっちゃんのうたた寝タイムまであと30分だから、そしたら行こっ」
かすみはありさの手をつなぐ。
かすみ
「ありがと、赤ちゃんのために」
ありさはさらに泣き出した。
かすみ
「ありさぁ、泣かないでよぉ。
ありさが泣いたら…あたしも…」
2人でおでこをくっつけて泣いた。
30分後。
かすみ
「ありさ、こっちこっち!」
ありさはかすみの後をついて、見たこともない階段を登り、屋上へ出た。
ありさ
「こんないい場所があったんだ…」
かすみ
「圭ちゃんから聞いたなら、あの小屋、知らなぃよね?」
ありさ
「ボイラー室じゃないの?」
かすみ
「うぅん、変な音がするの」
ありさ
「窓もないじゃない」
かすみ
「ベランダの上を歩けば窓があるの」
ありさ
「かすみちゃん、そんな体で…」
かすみ
「元陸上部♪
運動神経だけはいいんだから(^-^)v 」
ベランダの縁と、雨樋を伝い、歩く。
ありさにはヒヤヒヤして仕方ないが、かすみは慣れているようで涼しい顔をしてる。
磨り硝子にカーテンの締まった小屋。
かすみ
「ありさ、手ぶらだよね?」
ありさ
「うん」
かすみ
「仕方ないか。
こうちゃん、ごめんね」
かすみはおなかをなでると雨樋にぶらさがり、勢いをつけ、窓の鍵めがけ、かかと蹴りをした。
ありさ
「かすみちゃん…」
かすみ
「ウリしてた女に怖いものなし!(^-^)v
子供がいるとなおさらね(=⌒ー⌒=)」
かすみは鍵を開けて窓を開け、さらにカーテンを開けた。
ありさ
「お母様?!」
人形ようにベッドに横たわる女性。
ありさは駆け寄る。
かすみ
「よっこらしょ。」
なんとか部屋に入る。
ありさ
「お母様?お母様なの?」
女性は目を開ける。
そしてじっとありさを見つめる。
ありさ
「私よ!ありさ!
お母様の娘のありさです…
あ・り・さ…
あ・り・さ…」
女性の目から涙が溢れ出す。
ありさ
「お母様…どうしてこんな姿に」
バタン
医者と神谷が飛び込んでくる。
神谷
「ありさ!」
ありさ
「お父様、どういうこと?
どうしてこんなところにお母様を…」
神谷
「許してくれ…」
ありさ
「かすみちゃんのときもそう。
お母様もそう。
私は何でもお父様のすることを許せっていうの?
私には何も許してくれないのに!」
かすみ
「ありさ、お母さんが…」
涙を流しながらありさを見つめている。
ありさ
「お母様!
お父様にこんな口聞いて、ごめんなさい。」
力ない冷たい手をぎゅっと握る。
女性はふと目を上げた。
ありさも目を上げた。
たくさんの延命装置。
ありさ
「お母様…まさか?」
優しい瞳をありさに向け、小さく微笑みかけ、そっと目を閉じた。
ありさ
「…何人、私は人の命を奪うんだろう…」
つぶやいて一気に装置を引き抜いた。
神谷
「ありさ、止めなさい!」
ありさ
「これが最初で最後のお母様への孝行なのよぉぉ〜!」
ピー…
心臓が停止した。
医者は確認に入る。
医者
「15:24…ご臨終です」
ありさは泣き崩れた。
ありさ
「お母様、お母様、おかあさまぁぁぁ!」
かすみ
「痛いっ」
かすみのおなかがガチガチに張った…苦しい。
三好
「姫…消えたと思ったら…奥様?奥様!」
神谷
「あすかちゃんを部屋へ」
三好
「はい、姫、部屋で横になりましょう」
かすみ
「ありさは?
ありさはどうなるの!」
三好
「今は戻りましょう」
ありさの泣き叫ぶ声が聞こえる。
かすみ
「ハッハッ…
みよっちゃん、ありさのベッドをあたしの部屋に用意させて…」
かすみはそう言って意識を失った。
「昨夜未明、週刊誌編集長、高梨守さん方から火が出て、木造2階建ての守さん方を全焼。守さん一家の行方がわからず、発見した3人の遺体が守さん夫妻と長女と見て調べています。現場は…」
かすみ
「みよっちゃん、怖いねぇ〜」
三好
「姫、赤ちゃんに聞こえますから、テレビ替えますよ。」
かすみ
「もういらなぃ、音楽聞くから」
取り寄せてもらったS大の演奏会。
8ヶ月の赤ちゃんに届け…て願ぅ。
バタン!
三好
「ありさお嬢様」
髪を振り乱したありさがいる。
ありさ
「かすみちゃん…」
かすみ
「ありさ…」
ありさ
「ごめんなさい!」
かすみ
「どうしちゃったのよ?
あたしは幸せだよ。圭ちゃんの赤ちゃんも8ヶ月!
それからありさに報告があるんだ!
赤ちゃんね、男の子!
これでありさ、自由になれるんだよ〜!」
かすみの声に、ありさは泣き崩れた。
かすみ
「ありさ、どうしちゃったのよ?
お姉ちゃんになるのよ、泣いちゃダメ。」
ありさはそれでも泣き続けている。
かすみ
「久々に一緒のベッドで寝ようよ。
よっこらしょ。」
ありさをベッドに寝かせて、かすみも横になった。
かすみ
「きちんとありさの名前、聞けばよかったね」
ありさ
「ううん、聞かれても、私は神谷とは名乗らなかった…」
かすみ
「ここの屋上、気持ちいいんだよ」
ありさ
「屋上?
圭介にも聞かれたわ。
屋上はなかったわよ、ずっと」
かすみ
「今はあるの。
風が気持ちいいんだ。
みよっちゃんのうたた寝タイムまであと30分だから、そしたら行こっ」
かすみはありさの手をつなぐ。
かすみ
「ありがと、赤ちゃんのために」
ありさはさらに泣き出した。
かすみ
「ありさぁ、泣かないでよぉ。
ありさが泣いたら…あたしも…」
2人でおでこをくっつけて泣いた。
30分後。
かすみ
「ありさ、こっちこっち!」
ありさはかすみの後をついて、見たこともない階段を登り、屋上へ出た。
ありさ
「こんないい場所があったんだ…」
かすみ
「圭ちゃんから聞いたなら、あの小屋、知らなぃよね?」
ありさ
「ボイラー室じゃないの?」
かすみ
「うぅん、変な音がするの」
ありさ
「窓もないじゃない」
かすみ
「ベランダの上を歩けば窓があるの」
ありさ
「かすみちゃん、そんな体で…」
かすみ
「元陸上部♪
運動神経だけはいいんだから(^-^)v 」
ベランダの縁と、雨樋を伝い、歩く。
ありさにはヒヤヒヤして仕方ないが、かすみは慣れているようで涼しい顔をしてる。
磨り硝子にカーテンの締まった小屋。
かすみ
「ありさ、手ぶらだよね?」
ありさ
「うん」
かすみ
「仕方ないか。
こうちゃん、ごめんね」
かすみはおなかをなでると雨樋にぶらさがり、勢いをつけ、窓の鍵めがけ、かかと蹴りをした。
ありさ
「かすみちゃん…」
かすみ
「ウリしてた女に怖いものなし!(^-^)v
子供がいるとなおさらね(=⌒ー⌒=)」
かすみは鍵を開けて窓を開け、さらにカーテンを開けた。
ありさ
「お母様?!」
人形ようにベッドに横たわる女性。
ありさは駆け寄る。
かすみ
「よっこらしょ。」
なんとか部屋に入る。
ありさ
「お母様?お母様なの?」
女性は目を開ける。
そしてじっとありさを見つめる。
ありさ
「私よ!ありさ!
お母様の娘のありさです…
あ・り・さ…
あ・り・さ…」
女性の目から涙が溢れ出す。
ありさ
「お母様…どうしてこんな姿に」
バタン
医者と神谷が飛び込んでくる。
神谷
「ありさ!」
ありさ
「お父様、どういうこと?
どうしてこんなところにお母様を…」
神谷
「許してくれ…」
ありさ
「かすみちゃんのときもそう。
お母様もそう。
私は何でもお父様のすることを許せっていうの?
私には何も許してくれないのに!」
かすみ
「ありさ、お母さんが…」
涙を流しながらありさを見つめている。
ありさ
「お母様!
お父様にこんな口聞いて、ごめんなさい。」
力ない冷たい手をぎゅっと握る。
女性はふと目を上げた。
ありさも目を上げた。
たくさんの延命装置。
ありさ
「お母様…まさか?」
優しい瞳をありさに向け、小さく微笑みかけ、そっと目を閉じた。
ありさ
「…何人、私は人の命を奪うんだろう…」
つぶやいて一気に装置を引き抜いた。
神谷
「ありさ、止めなさい!」
ありさ
「これが最初で最後のお母様への孝行なのよぉぉ〜!」
ピー…
心臓が停止した。
医者は確認に入る。
医者
「15:24…ご臨終です」
ありさは泣き崩れた。
ありさ
「お母様、お母様、おかあさまぁぁぁ!」
かすみ
「痛いっ」
かすみのおなかがガチガチに張った…苦しい。
三好
「姫…消えたと思ったら…奥様?奥様!」
神谷
「あすかちゃんを部屋へ」
三好
「はい、姫、部屋で横になりましょう」
かすみ
「ありさは?
ありさはどうなるの!」
三好
「今は戻りましょう」
ありさの泣き叫ぶ声が聞こえる。
かすみ
「ハッハッ…
みよっちゃん、ありさのベッドをあたしの部屋に用意させて…」
かすみはそう言って意識を失った。
Posted by かすみ at 01:39│Comments(0)
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