2007年10月24日

真実1

圭祐は帰るなり、やみくもに、かすみを抱きしめた。



圭祐
「あすかって人違いだよな?」



かすみは泣きながら、圭祐を抱きしめた。
圭祐も泣いている。



かすみ
「あのね」


圭祐
「話すな!お前は安曇野かすみ、かすみなんだろ?」


かすみはうなずく。



圭祐
「俺だけのかすみ…かすみだろ?」



かすみは小さくうなずく。



圭祐
「なんでだよ…かすみ」


かすみ
「あたし…あたし…」



抱き合ったまま、2人は目を閉じた。



午後7時。


かすみは目を覚まし、隣で眠る圭祐をじっとみていた。



神谷…
ありさ…
圭祐…


水野あすか…



かすみ
「イヤーッ!(ノ`△´)ノ」



泣きながら窓を開け、さっき買ったフルートを投げ捨てた。



圭祐
「何してるんだよ!かすみ!」



羽交い締めにする圭祐を振り切る。


かすみ
「こんな楽器吹けない…汚いお金の楽器なんか…」



圭祐
「かすみ…」



かすみ
「そうよ、圭ちゃんのおじさまに抱かれたお金で買ったの!
もう、圭ちゃんとも一緒にいられない!
別れよ!」



圭祐
「本当に心から思ってるのか?」



かすみ
「こんな体じゃ、もうダメ。帰って!」



圭祐に服を着せ、玄関から追い出し、鍵をかける。
涙が止まらなかった。
止めるつもりもない。



あぶく銭は所詮、あぶく銭。



かすみはその日から部屋に引きこもった。
学校にも行かず。


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